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重点事業

■ 経済、社会的課題解決のためのIT利活用

Ⅱ 農林・水産業におけるIT利活用

・定置網モニタリング高度化のためのユビキタス魚探とクラウド技術の開発

(北海道経済産業局 補助事業)

1.事業の目的

 定置網内の漁獲量可視化に対するニーズは高く、これら市場に定置網モニタを普及させることが効率的な漁業活動の喫緊の課題であることからより安価で、小型、低消費電力な灯浮標等のブイに搭載可能なユビキタス魚探を開発する。

 また、クラウド技術により魚探音響データの蓄積とディジタル信号処理による二次利用を図り、効率的な漁業活動の支援を実現する定置網モニタシステムの開発に取り組んだ。

2.事業の実施内容

(1)ユビキタス魚探の開発

 音響計測器本体、アンテナ部、ハウジングを一体とした一体型浮体及びユビキタス魚探の音響計測器のハードウェアを開発する。

 平成27年度は、平成26年度に試作したプロトタイプによるフィールド実験で抽出された改善点を改良した新たなプロトタイプを試作し、実運用での漁業者評価によって製品化を意識した課題の抽出と改良点の把握を目標とし、音響計測器基板の改版、電力の低消費化、浮体の軽量化、アプリケーションの動作安定性の向上、水中コネクターによるメンテナンス性の向上に取り組んだ。

(2)クラウド技術の開発

 漁獲データ収集システムの開発では、九鬼(三重県)をフィールドとして現状の漁獲データをめぐる業務フロー、および、活用状況にモデルに「競」アプリを試作した。

 魚種判別、漁獲量推定アルゴリズム開発においては、漁獲量推定については重回帰分析と線形判別分析による統計解析を用いたアルゴリズム開発、魚種判別については統計解析及び画像解析によるアルゴリズム開発の2つの方式で研究した。

定置網モニタリングシステムのイメージ

設置のイメージ図

ブリ大量入網時の魚群反応像